こんにちは。ソムタム(@somtam_aroimaak)です。
国際線の飛行機で「オーバーブッキング」に遭遇したことはありますか?
今回は、ベトナムに在住している時に出合ったオーバーブッキングの話をしたいと思います。
結論を先に言えば、謝礼金(現金)としておこづかいがもらえて、かなりお得でした。
そもそも、「オーバーブッキング」とは?
そもそも、オーバーブッキングとは、なんでしょうか。
調べてみると、オーバーブッキングとは、航空会社が先々のキャンセルを見越して、実際の座席数よりも多くの予約を受け付けた結果、座席が足りなくなってしまう状況のことを言うそうです。
予約数が座席数を上回ってしまうオーバーブッキングは、出発の数日前や直前などに判明します。
どうしてオーバーブッキングが発生するのでしょうか。
考えられるケースとしては、
- 飛行機会社が予約管理に失敗し、座席数を上回る予約を取ってしまった。
- 台風などの天候が原因で欠航があり、予約が特定の便に集中してしまった。
- ビジネスマンの利用が多い路線であるため、予約の変更やキャンセルが発生しやすい。
などがありそうです。
- 予約管理の失敗
これは航空会社の責任ですので、どうしようもないですね。
- 台風などで欠航が発生
このケースは人知を越えているので、どうしようもありません。
- ビジネス需要の高い路線
これはどういうことでしょうか。
一般的に、旅行客が集まりやすい観光地への便は団体客を中心に予約が入っているため、テロなどの不測事態が起こらない限りはキャンセルはあまり発生しません。
ところが、会社都合で動いているビジネスマンは時々の状況によって予約の変更やキャンセルを行います。
航空会社にとって予約の変更やキャンセルが発生しやすい便とは、すなわち「空席リスク」が高いということです。
空の座席を抱えたまま飛行機を飛ばしてしまうと、無料で空気を運んでいるのと一緒です。
航空会社は実際の座席数を承知していながら、一定のキャンセルを見込んであえて多くの予約を受け付けることで、空席リスクを回避しているのです。
さて、こうした諸々の理由で発生するオーバーブッキング。
当然、このままで行くと、ちゃんと予約したにも関わらず搭乗できない人たちが出てくることになります。
そうした時、航空会社は何としても席を譲ってくれる人を探すことになります。
席を譲ってくれる人がいわゆる「ボランティア」で、航空会社の係員はチェックインカウンターなどで「座席を譲ってくれる人を募集しています!」と呼び掛けることになります。
オーバーブッキング遭遇の一部始終(体験談)
私が搭乗予定だったのは、成田空港発~ホーチミン行の日本航空(JAL)です。
当時はベトナムのホーチミンに住んでおり、仕事の都合で一時帰国(日本出張)していた東京から戻る途中でオーバーブッキングに遭遇しました。
予約していたフライトは以下の通りです。
- JL759便 成田(17:50)→ホーチミン(22:25)
一眼レフで写真撮影を趣味にしている私はこの日、いつもより早めに空港に到着、チェックインして手荷物を預け、展望デッキで飛行機を撮影する予定でした。
チェックインカウンターにたどり着いたのは13時半ぐらいだったと思います。通常、国際線は2時間前にチェックインすればよいとされていますので、相当早い到着でした。
JL759便のチェックインカウンターはもしかするとまだ開いていないのではないか?と心配しながらチェックインカウンターに近づいていくと、何となく係員の様子というか雰囲気がおかしい。
係の人から「どちらの便に搭乗予定ですか?」と聞かれたので、搭乗する便を伝えるとともに、eチケットとパスポートを差し出します。
すると、「この便は満席の予定です。もしお急ぎでないようでしたら、他の方に座席を譲っていただけませんでしょうか。ご協力いただければ…」との申し出が係の人からあったのです。
初めての経験なので最初は事態の詳細がよく分からなかったのですが、話をさらに聞くと、
「予約していた便は(オーバーブッキングで)座席がないので、別の便(別航空会社の別の便)に振り替えてくれませんか?協力いただければ謝礼をお渡しします」という内容でした。
これは「面白い!」と直感したのですが、冷静な表情のまま話を最後まで聞きます。
具体的な協力内容と謝礼は以下の通りです。
<協力内容>
①日本航空JL759便は今のところ満席予定なので、このままチェックインせずに空港内で待機する。
②15:50(出発予定時刻の2時間前)まで満席状況であれば、19:00発のベトナム航空VN303便に振り替える。
③ただし、15:50までにキャンセルが出て座席に余裕ができれば、予定通りJL759便に搭乗する。
<協力報酬>
①現金「20,000円」をお渡し(「VN303便への振り替えが決定したら」という条件付きで)
②空港内で使えるミールクーポン「1,500円分」(無条件に。振り替え決定までの待機時間に使うため)
私は、この協力報酬を「なかなかおいしい」内容だと思いました。
というのも、日系の航空会社に特別なこだわりはなく、ベトナム航空でも全く構いませんでした。
出発が遅くなりホーチミン着が深夜になってしまっても、現地の自宅に空港からタクシーで帰るだけだし、格別急ぐ理由はありませんでした。
何より、飛行機を振り替えするだけで協力報酬として現金20,000円もらえるのはとても魅力的に映りました。
こうした理由から、航空会社から協力の申し出を快く受けることにしました。
その後ですが、展望デッキで飛行機の撮影などを行い、ミールクーポンを使いながら時間を潰しました。
15:50にチェックインカウンターへ戻ってみると、やはりJL759便は満席のまま。
その場でVN303便への振り替え手続きをして、現金20,000円を受け取りました。
その後、ベトナム航空のチェックインカウンターへ向かい、19:00発の便でホーチミンに戻りました。
オーバーブッキング遭遇を振り返っての感想(メリットとデメリット)
以上のように、オーバーブッキングのボランティアに協力した結果、謝礼金として現金20,000円をゲットできました。
臨時収入として、諭吉さんを2枚も財布に収めることができて、ホクホクです。
しかし、デメリットというわけではないですが、VN303便への振り替え決定を15:50まで待たなければならなかったのは結構しんどかったです。
17:50発のJL759便になるのか、それとも19:00発のVN303便になるのかソワソワしながら、飛行機の撮影を行ったり、ミールクーポンを使って食事をしたりして時間を潰すことになりました。
また、JALの国際線チェックインカウンターは第2ターミナルにありますが、ベトナム航空は第1ターミナルです。
さんざん待った上に、キャリーバックを引きずって第1ターミナルに向かうのはなんだかみじめでした(第1ターミナルへの案内は、JALの係員の方が丁寧に教えてくれました)。
ただ、総合すると協力して良かったというのが正直な感想で、メリットばかりのおいしい内容だと思います。
ボランティアに名乗り出て現金をゲットするには?(傾向と対策)
こうしたオーバーブッキングに遭遇し、ボランティアに名乗り出ることで、謝礼金をゲットするにはどうしたら良いでしょうか?
自身の体験から、傾向と対策を考えてみたいと思います。
まず、このオーバーブッキングでのボランティアですが、デルタ航空やユナイテッド航空などのアメリカ系の航空会社で遭遇しやすいようです。
また、協力報酬もオーバーブッキングの状況次第でさまざまあり、現金(下は20,000から、上は100,000円まで!?)やマイレージ(数千~数万マイル)、空港近くのホテル(翌日以降の便へ振り替えた場合)、エコノミークラスからビジネスクラスへアップグレードなどのケースがあるようです。
振替便の出発が数時間後~翌日の場合や、出発時間が刻々と近づいているにもかかわらずボランティアがなかなか集まらないなど、航空会社として窮地の状況になればなるほど協力報酬も釣り上がる傾向にあります。
需要と供給のバランスですので、当然です。私も交渉によっては20,000円以上の特典があったのかもしれません!
今回の経験から、次のような行動を取れば、ボランティアになれる可能性が高まりそうです。
①空港には早めに到着する
ボランティアの募集があったとしても、大部分の人が「こちらも予定があるのだから、このまま予約した便に乗りたい」としてチェックインすることと思います。
しかし、私みたいな一部の人間は、「出発が1時間ちょっとぐらい遅くなったとしても、何ら構わない。むしろ、協力金がもらえるならお得だ!」として快く協力を引き受けることでしょう。
タイやベトナムなど東南アジア方面への国際線に搭乗する人で、「土日祝日の夕方」などビジネスマンがよく乗りそうな時間帯で航空券を予約している人は、早めに空港へ向かってはいかがでしょうか。
②募集を知ったら、早めに名乗り出る
ボランティアは空港のチェックインカウンターなどで、係員のアナウンスや張り紙、掲示板を通じて募集しているようです。
先着順となりますので、募集を知ったら、出来るだけ早めに名乗り出るのが肝心と言えそうです。
ここまでのまとめ
以上、「【体験談】国際線でオーバーブッキングに遭遇し、現金をゲットした話」でした。
かなりお得なボランティアになりますので、早め早めの行動を心がけることで、オーバーブッキングへの遭遇率を高め、おいしい特典を手にしましょう。
ちなみに、ベトナムのホーチミンに住んでいたという件がありましたが、当時は現地に進出している日系企業で働いていました。駐在員としてではなく、現地採用という身分です。
当時は本当に面白く、今も当時に戻れたらな~と思うことがよくあります。
年に数回あった日本出張(日本帰国)も、それはそれで楽しみでした。
では。
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