【バーゲンセール】神戸製鋼所株(5406)が安い!17年ぶりの安値圏

株式投資

関西の老舗企業、神戸製鋼所(5406)の株価が低迷しています。

2019年8月13日に安値517円を付け、2012年9月に付けた安値570円を割り込みました。

その後はやや反発し、9月3日現在で557円まで戻しているものの、2002年以来、およそ17年ぶりの安値圏で推移してしまっています。

トヨタなどの自動車メーカーやボーイングのどの航空機、JRなどの鉄道や新幹線、さらには造船、原子力など、幅広い顧客も持つ企業が、このまま株安を続けるのでしょうか。

この辺が底値圏であり、絶好の買い場と見るべきなのか。

今回は、神戸製鋼所の株価について考察してみたいと思います。

神戸製鋼所の株価水準

まず、神戸製鋼所の株価チャートを見てみます。

長期の株価チャートを見ると、歴史的な安値圏にあることが分かります。

出所:SBI証券

振り返ってみると、2012年9月に付けた安値570円を割り込んでしまっており、実に2002年11月以来の安値圏で推移していることが分かります。

8月13日に底打ちしたならば良いのですが、2002年の直近最安値を下回ったことで、チャート的には下値の目処が分からなくなりました。

再び下値を模索する展開となれば、節目の500円が意識されますが、それを割り込めば2002年11月の420円を意識する展開となります。

株式市場全体としても米中貿易摩擦などもあって売り圧力が強い中、なかなか積極的な買いが入れにくい状態が続いており、歴史的な安値圏で不安定な推移となっています。

神戸製鋼所の経営戦略

次に、神戸製鋼所の経営戦略、成長戦略を見ていきます。

3本柱の確立

神戸製鋼所は、2020年半ばを意識した中長期経営計画で、素材、機械、電力の3事業の確立を目指しています。

祖業である鉄鋼事業で上工程を集約するなど合理化を進める一方で、神戸と栃木(いちごで有名な真岡市)で電力事業の拡張を進めるなど、安定的な収益構造の構築を指すとしています。

電力事業を3事業の一角として確立することがポイントの1つで、素材、機械事業とともに3本柱の事業体を構築し、バランスの取れた事業ポートフォリオを作ろうとしています。

自動車軽量化戦略

また、世界的に環境規制が強化されていることに対応し、自動車や飛行機などの軽量化戦略に取り組んでいます。

詳しくは後述しますが、主要な顧客である自動車メーカーが燃費低減に積極的であることから、付加価値の高い主要部材を提供して軽量化に貢献しながら、収益を上げようとしています

素材メーカーである神戸製鋼所にとって、またとないチャンスと見ています。

複合経営(コングロマリット経営)

神戸製鋼所はこのように、鉄鋼事業が祖業ではあるものの、その割合は売上高ベースで37%にとどまります。

統合報告書によると、セグメント別の売上高比率は次のような構成になっています。

  • 鉄鋼 37.2%
  • 溶接 4.1%
  • アルミ・銅 17.7%
  • 機械 8.5%
  • エンジニアリング 7.5%
  • 建設機械 19.1%
  • 電力 3.8%
  • その他 2.1%

ライバルとされる日本製鉄(旧新日鉄住金)やJFEが鉄鋼専業であるのに対して、神戸製鋼所は鉄鋼に加えてアルミや銅、溶接などの幅広な素材系事業を行なっています。

また、コベルコ建機で知られる建設機械事業やエンジニアリング事業、そして電力事業など行なっています。

GMなどの海外企業が集中と選択を進めるのとは対照的に、日本企業の多くは複数の事業を進めるコングロマリット経営が好んで行われます。

神戸製鋼所もコングロマリット経営をしてる日本企業の代表格で、複合経営と言っているようです。

神戸製鋼所株は「買い」か?「売り」か?

こうした経営戦略を進める神戸製鋼所ですが、低迷する株価が示すように、株式市場ではなかなか評価されていません。

現在の株価水準は、買いなのか、売りなのか。それとも様子見が良いのか。

次に、ポジティブ要素、ネガティブ要素の両面から、チェックしてみたいと思います。

ポジティブ要素

まずは、ポジティブ要素です。

電力事業の拡張と安定収益化

IR資料によると、栃木県真岡市で建設を進めている発電所が年内~来年にかけて段階的に立ち上がるようです。

また、少し先になりますが、神戸でも発電所の建設計画を進めており、こちらも2020年代前半の稼働予定です。

発電所の運営は安定的な売電収入が見込めるため、将来的な利益貢献が期待されます。 

電力事業の確立によって経常利益ベースで400億円程度の利益貢献を見込み、事業全体の20~30%を占める計画です。

自動車軽量化戦略の進展

世界的に高まる環境規制の強化を背景に、自動車メーカーの燃費効率アップに向けた動きは今後も加速しそうです。

燃費低減のための対処策の一つが、車体の重量を軽くすることです。

使われる部品の点数を絞り込む(必要のない部品は使わない)のも重要ですが、いずれ限界が出てきます。

そこで、必要な部品でも、部品一個当たりの重量を抑えることで、車体全体の重量を軽くすることになります。

ここで、素材系メーカーである神戸製鋼所の出番です。

これまで主に鉄を使用してきた部品を、アルミなどのもっと軽量な部材で置き代えていきます。

また、鉄以外では代替できない部品でも、軽くて丈夫な特殊な鉄を開発することで、自動車メーカーの期待に応えていきます。

100年に一度の変革期と言われる自動車産業に対して、鉄もアルミも、さらには鉄とアルミを接合させる溶接技術を持つ神戸製鋼所は、かなり有望なポジションにいると思います。

途上国を中心とした旺盛な建設需要

少子高齢化の進む日本では、かつてのような住宅やビルなどの建設ニーズは見込めません。

2020年のオリンピック以降は、東京でも建設需要は相当落ち込むのではないでしょうか。

一方で、中間層の消費の拡大が続く途上国では、インフラ整備が急ピッチで行われています。

例えば、14億人近い人口を抱える中国では、上海などの沿岸部よりは内陸部に向けて、建設需要はまだまだあると言われています。

また、タイやベトナム、インドネシア、フィリピン、ミャンマーと言った東南アジアでも、堅調な消費を背景に経済の拡大が続いており、インフラ整備や建設ニーズのさらなる高まりが期待されます。

神戸製鋼所は、コベルコ建機で知られる建設機械事業を持っており、こうした途上国などでの旺盛な建設ニーズを取り込むことができそうです。

ネガティブ要素

一方、ネガティブ要素です。

品質データ改ざん問題

神戸製鋼所といえば、2017年秋に品質データを改ざん問題を発表し、株価は急落しました。

品質問題は神戸製鋼所に限らず、その後多くの企業で明らかになりましたが、不幸にも他社に先駆けて発表したことで世の注目を浴びてしまい、企業ブランドに大きな傷を残しました。

企業を見る世間の目が厳しくなる中、神戸製鋼所=データ不正企業というイメージが強く残ってしまいました。

また、歴史的に不祥事を繰り返してきた経緯があることから、こうした不正はまだ隠されているのではないか、という疑心暗鬼にもつながっています。

足元でいわゆる「神戸製鋼所離れ」が進んでいると思われ、投資家はウォッチリストから神戸製鋼所を外してしまっているのかも知れません。

新卒採用などもなかなか厳しいと予想されますが、学生の興味関心のスコープに神戸製鋼所が入りにくくなっているのだと思います。

主力事業の業績不振

足元の株価低迷の一番の要因は、主力事業の業績不振によるものです。

神戸製鋼所は8月初めの中間決算で、2020年3月期の通期見通しを下方修正しました。

主力の鉄鋼、アルミ・銅、建設機械の業績が悪化する見通しで、事前予想を下回る格好となり、株式市場にはネガティブサプライズを与えました。

また、前期は10円だった中間配当を見送り0円としたことも、投資家に失望を与えています。

通期配当も0円になる可能性も捨てきれず、反転上昇する機運につながっていません。

なお、神戸製鋼所は株主優待を行なっていません。

石炭火力発電所への風当たり

後日追記します。

株価反転上昇のきっかけとなる材料とは?

以上見てきたように、ポジティブな要素や期待できるポイントも見られるものの、品質問題をはじめとしたネガティブ要因がそれを打ち消してしまってる模様です。

株価の反転上昇には、何か明るい材料が必要そうです。

投資家の関心のスコープに再び神戸製鋼所が入るためには、同社を改めて見直すきっかけとなる材料が必要です。

反転上昇のきっかけとなりそうな材料や話題を集めてみました。

業界再編の機運

いかにもマスコミが好きそうな話題ですが、神戸製鋼所が属する鉄鋼業界ではたびたび再編が噂されています。

背景には

  • 国内で進む少子高齢化を背景に、鉄鋼需要が伸びる見通しが乏しい
  • 中国の鉄鋼生産力が強化されたことで、世界的に鉄鋼は供給過剰である

などがあります。

こうした業界再編が現実のものになったとき、投資家の神戸製鋼所に対する関心は一気に高まるとみられます。

選択と集中の加速

先ほども述べたように、神戸製鋼所はさまざまな事業を抱えるコングロマリット経営を進めています。

個々の事業がいずれも競争力を持っていれば良いですが、残念ながら他社に比べて見劣りするような事業も含まれます。

また、競争力がある事業が複数あったとしても、お金や人などの経営資源が分散されることになるため、決して効率的とは言えない部分があります。

競争力があり、かつ将来も有望な特定の事業に、経営資源を存分に集中させた方が効果的と言われます。

低収益な事業を他社に売却し、競争力もあって得意な事業に経営資源を集中すれば、投資家の評価を集めると思われます。

神戸製鋼所が選択と集中に踏み込む姿勢を明らかになれば、株価反転の手掛かりになると見られます。

ラグビー人気の盛り上がり

9月20日より「ラグビーワールドカップ日本大会」が開催され、ラグビー人気が再び高まりつつあります。

ラグビーといえば、神戸製鋼所は名門ラグビー部「コベルコスティーラーズ」を有しており、昨年は18年ぶりに日本選手権で日本一を成し遂げました。

ラグビーワールドカップには、コベルコスティーラーズから4名の選手が日本代表メンバーに選ばれています。

また、”ミスターラグビー”として知られる平尾誠二氏(2016年に癌により53歳の若さで死去)はラグビー日本代表選手であったほか、日本代表監督や、コベルコスティーラーズの総監督兼任ゼネラルマネージャーなどを歴任しました。

平尾誠二氏をめぐってはラグビーワールドカップ関連、コベルコスティーラーズの復活で再び注目を集めています。

関連する著書も人気化しているようで、ラグビー好きにも神戸製鋼所ファンにも読んでもらいたい一冊です。

友情2 平尾誠二
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こうしたラグビー人気と神戸製鋼所の事業は別次元の話であるものの、ラグビー人気の高まりを背景にして、改めて神戸製鋼所に着目する流れは少なからずあると思われます。

ここまでのまとめ

以上、「神戸製鋼所(5406)が安い!約17年ぶりの安値圏【バーゲンセール】」でした。

日本のものづくりを支える神戸製鋼所の株価が、歴史的な安値圏にあるというのはなんとも残念なことです。

チャート的には、反転上昇のきっかけ待ちで、しばらくは様子見を決め込むのが得策なのかもしれません。

ただ、電力事業の主力化や、自動車軽量化戦略など時流に乗った取り組みも進めており、将来性がないとは言えません。

神戸製鋼所株は100株単位なので、今なら60,000円前後で買えてしまいます。

安いところはコツコツと仕込みながら、中長期で保有してみるのが良いでしょう。

端株投資などで下値をコツコツ拾うのも手かもしれません。

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それでは。


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